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瓦に塗装は必要?塗装必須の屋根瓦の種類やタイミング、費用を解説!

  • 屋根塗装


外壁塗装はよく聞くけど瓦って塗装が必要?

家のメンテナンスを考えていてふと屋根の塗装の必要性に疑問を感じる人も、少なくないものです。

瓦の塗装は、瓦の種類によって必要性が異なります。

この記事では、瓦の種類ごとに塗装の必要性の有無を解説します。

あわせて、塗装しないデメリットや塗装費用の目安も紹介するので、屋根のメンテナンスの参考にしてください。

瓦の塗装が必要かは種類で決まる


瓦と一口にいっても、日本瓦やセメント瓦などさまざまな種類があります。

種類によって塗装の必要・不要が異なるので、瓦の種類を把握したうえで塗装を検討することが大切です。

ここで紹介するのは、下記の5種類です。

・粘土瓦(日本瓦・陶器瓦)
・セメント瓦
・モニエル瓦
・金属瓦
・スレート瓦

それぞれ、詳しく解説します。

粘土瓦(日本瓦・陶器瓦)

粘土瓦とは、粘土を成形し焼き固めて作った瓦です。

和瓦・日本瓦などとも呼ばれ、さらに作り方によって陶器瓦やいぶし瓦などの種類に分かれます。

昔ながらの日本家屋などで良く使用されており、一般的に瓦というとこの粘土瓦を指します。

粘土瓦の場合、基本的に塗装は不要です。

粘土瓦は成形の段階で高温に焼き上げており、耐久性が高いという特徴があります。

瓦自体に防水性もあるので、雨水が浸透する心配も不要です。

塗装で防水機能を高めている他の瓦のように、劣化に伴う塗装し直す必要がありません。

ただし、粘土瓦でも屋根の棟と瓦の隙間を埋めている漆喰部分は劣化してくるためメンテナンスが必要です。

また瓦自体にひびが入っているといった場合も、交換や補修が必要になります。

セメント瓦

セメント瓦とは、セメントと砂を混ぜ合わせて作る瓦です。

粘土瓦より安価で作りやすいことから、ガルバリウム鋼板のような屋根材が主流になる以前は多くの住宅で使用されていました。

セメント瓦は定期的な塗装が必要です。

セメント瓦は、粘土瓦のように焼き上げておらずセメントと砂をそのまま固めて成形されます。

瓦自体に防水性がなく、そのままでは雨水が浸透してしまうので塗装が必要です。

色褪せしやすい特徴もあるため、美観維持のために塗装しているケースもあります。

しかし、塗装は一度すればずっと持つわけではなく、経年により劣化していき元の性能の維持が難しくなります。

そのため、10〜15年を目安に定期的な塗装のし直しが必要になるのです。

モニエル瓦

モニエル瓦とは、セメント瓦の一種で正式には「乾式コンクリート瓦」と呼ばれる瓦です。

セメント瓦がセメントを主成分にしてできているのに対し、モニエル瓦はセメントに砂利を混ぜて作られています。

セメント瓦よりも強度が強いといわれ人気もありましたが、メーカーの解散により現在の新築で使われていることはありません。

モニエル瓦も、セメント瓦同様に防水性を補うために塗装が施されていることから、定期的な塗装が必要です。

ただし、モニエル瓦はセメント瓦よりもメンテナンスが大変という点には注意が必要です。

モニエル瓦は、表面に塗布された着色スラリーで形成される「スラリー層」があるというセメント瓦とは異なる特徴があります。

そのため、塗装の際には劣化したスラリー層を取り除いてから施工する必要があるのです。

モニエル瓦は、10年程度で塗装するのが目安となります。

金属瓦

金属瓦とは、金属でできた屋根材のことをいいます。

鉄やアルミ・ステンレス・トタン・ガルバリウム鋼板などの金属からできている瓦や屋根材です。

金属系の瓦も定期的な塗装が必要です。

金属系の瓦は、防水性が高く軽量で施工しやすいという特徴があります。

しかし、サビやすいというデメリットから、サビを抑えるための塗装が必要です。

金属瓦は、素材によって塗装の時期は異なりますが、トタンで5~10年・ガルバリウム鋼板で8〜15年が塗装の目安となります。

スレート瓦

スレート瓦とは、セメントと繊維素材を混ぜ合わせて成形した屋根材です。

カラーベストやコロニアルなどとも呼ばれ、軽量で安価で種類も豊富にあることから現在多くの住宅で使用されています。

スレート瓦も防水性を備えるための塗装が施されているため、定期的な塗装が必要です。

スレート瓦の塗装は8〜15年が目安となります。

ただしスレート瓦はセメント系瓦よりも薄い素材であり、劣化スピードが早い点には注意が必要です。

目安の時期よりも前に塗装が必要になることも珍しくありません。

塗装時期に適切にメンテナンスしなければ葺き替えが必要になる可能性もあります。

瓦を塗装しない場合に起こるトラブル


塗装が必要な瓦を適切な時期に塗装しないで放置していると、次のようなトラブルに発展する恐れがあります。

・美観を損ねる
・瓦がもろくなり耐久性が下がる

それぞれ詳しく解説します。

美観を損ねる

屋根は毎日紫外線や風雨にさらされており、劣化しやすい部分です。

色褪せしやすいだけでなく、防水性が落ちることでカビやコケも発生しやすくなります。

その状態を放置していると見た目も悪くなります。

屋根は周囲からよくみられる部分であり、家全体の印象を大きく左右する部分です。

生活している分には美観は関係ないかもしれませんが、屋根の見た目が悪いと近隣住民からの印象にもマイナスの印象を与えてしまう恐れがあります。

綺麗な屋根を保つことで、気持ちよく毎日を過ごせるようにもなるはずです。

瓦がもろくなり耐久性が下がる

適切に塗装されていない瓦は、性能の面でも不安があります。

塗装のコーティングが剝がれていくと、防水性が下がり雨水などが瓦にしみこみやすくなるからです。

その状態で紫外線や風雨にさらされ続けると、瓦の破損や寿命の短縮につながります。

さらに雨水が外壁内に浸入してしまい、住宅内部の劣化にもつながる恐れもあります。

瓦を塗装する場合の費用目安


瓦の塗装費用の目安は、屋根のみの塗装で60~80万円ほどです。

ただし、塗装の際には足場の組み立てなども必要になります。

別途、足場代やシーリング代といった諸経費が必要になる点には注意しましょう。

また、塗装費用は屋根の面積や瓦の種類・劣化状態・使用する塗料によっても大きく異なるものです。

グレードの高い塗料を使用すれば、その分費用は上がります。

しかし、性能が良ければその後のメンテナンス回数を軽減できる可能性があり、トータルのメンテナンス費用を抑えることにもつながります。

瓦を塗装する際には、短期的な費用だけでなくトータルでのコストも考えて塗料を選ぶようにしましょう。

瓦の塗装のDIYは危険


瓦の塗装を自分でできれば費用を抑えられると考える方もいらっしゃるかもしれません。

しかし瓦の塗装は屋根にのぼる必要があり、危険な作業になります。

瓦にコケが生えているなどで滑りやすくなっていると、より危険度も増します。

塗装作業も汚れの除去や下塗りなどが必要になり、経験のない人が高所で簡単に行えるものではありません。

瓦の種類によっては、安易に屋根にのぼると瓦が破損してしまう恐れもあり、雨漏りの原因になります。

事故によるケガや瓦の補修が必要になれば、本来の塗装費用よりも費用がかかってしまうものです。

塗装に失敗してしまうと、瓦の機能も正常には保ちにくくなります。

安全性や瓦の性能を保つためにも瓦の塗装は、プロに任せることをおすすめします。

瓦の種類を見極め適切な時期に塗装しよう

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塗装が必要な瓦の種類や塗装しないと起きるトラブル・費用の目安などを解説しました。

瓦は種類によって塗装の必要が異なります。

粘土瓦であれば塗装は必要ありませんが、セメント瓦・モニエル瓦・金属瓦・スレート瓦は定期的な塗装が必要です。

適切に塗装されていない瓦は、耐久性が下がってしまい見た目を損なうだけでなく雨漏りなどの不具合の発生につながる恐れもあります。

適切な時期にプロに塗装を依頼して、瓦のメンテナンスを実施しましょう。